流産とは、妊娠22週までの間に胎児が何らかの理由で亡くなってしまうことを言います。実際には妊娠10週頃までの流産が最も多く、受精卵の染色体異常によって起こります。こうした流産を自然流産・初期流産といい、全流産の8~9割を占めます。ママの年齢が高くなると赤ちゃんの染色体異常も若干増えることや、卵子も年齢と共に老化してくることなどから、高齢出産は流産しやすいと言われます。自然流産の発生率も若干高くなります。全年齢における流産率が10~15%ですが、高齢出産における流産率は20~25%前後と、若干高くなっています。
妊娠10~12週以降の流産に関しては、受精卵の問題で起こるものは少なくなってきます。変わりに全体の5~10%ほどですが、子宮内感染症や子宮頚管無料症、子宮奇形など、母体が原因で流産が起こることがあります。また、極度の疲労やストレスも流産の危険を招きます。このような流産は、ママが気をつけることである程度防ぐ事ができます。下腹部痛や出血があったらすぐに病院へ行き、安静を心がけることです。妊娠10週以降の流産に関しては、高齢出産か否かに関わらず、ママ側の注意が大切と理解してください。
次に、早産についてですが、妊娠22週以降36週までの間に赤ちゃんが生まれてしまうことを、早産と言います。そして、早産の危険が差し迫った状態を切迫早産と言います。流産に関しては赤ちゃん側に理由がある事が多いものですが、早産に関してはママ側に原因があることが多いものです。高齢出産だからといって単純に早産の率が上がるというわけではありません。高齢出産かどうかといよりも、妊娠中毒症や子宮筋腫などの合併症があるかどうかのほうが、早産のリスクが上がります。
早産の兆候は、お腹の張りや少量の出血です。こうした症状を自覚したら、すぐに医師の診断を受けましょう。早産で生まれてきた赤ちゃんは、本来ならママの体内で発育している時期に、お腹の外に出てしまったのです。専門の設備が整った病院で、適切な処置をする必要があります。赤ちゃんに大きな負荷をかけないためにも、早産の兆候が見たれたらすぐに受診しるようにしましょう。
35歳以上で初産の場合には、一般的にいうと「高齢出産」と呼ばれます。35歳以上の出産でも、2回目以降の出産に関しては「高齢出産」とは呼ばれないことをご存知ですか?初めての出産と2回目以降の出産では、産道の柔らかさや骨盤の状態などが大きく異なるという観点から、区別されるようになったそうです。高齢出産は、全体の割合からすると、まだまだ少数派です。
厚生労働省の情報によると、2005年における35歳以上の初産は全体の約5%という数値が出ているからです。しかし、高齢出産は増える傾向にあります。その理由の一つに、医療の進歩のお陰で年齢の高い女性が安全に出産することができるようになった点が挙げられます。また、女性の社会進出が進んだため世の中では晩婚化がすすでいます。このような事柄も社会的な背景として考えられます。
高齢出産にはさまざまなリスクが伴うと巷では言われています。例えば、難産になりやすいとか、流産しやすい、ダウン症候群などの染色体異常が起こる確率が高くなったり、妊娠高血圧症候群になりやすい、というような点です。確かに、統計上の数値が示すこれらの確率の年齢による変化は、無視することはできません。しかし、これらのリスクは、数ある妊娠・出産のリスクの中の、一部に過ぎないのです。また、35歳を境に劇的に変化が訪れるわけではありません。35歳以上の妊婦さんが必ずこれらのリスクに見舞われるということではありません。