妊娠が分かる前から、子宮頚管無力症が疑われていました。それまでに2度、突然子宮口が開いてしまったことによる流産の経験があったからです。今回の妊娠で、超音波検査で子宮頚管無力症と診断され、早めに子宮頚管を縛る手術を受けることになりました。3度の流産を待たずに手術を受けることになったのは、36歳という私の年齢が考慮された結果だと思います。16週目で手術を受け、無事に妊娠を継続する事ができました。
3回目の妊娠で始めて流産の時期を越えることができ、本当にうれしかったです。このまま臨月まで無事にお腹の中にいてくれるものとばかり思っていたのに、30週目の健診の時、切迫早産と診断されてしまいました。羊水も少量だけど流出しているとのことで、入院して絶対安静の体制に入りました。まだ赤ちゃんは1500gになるかならないかの状態で、今生まれてたらNICUだと思うと、どうして私だけが、と涙ばかり出てきました。
お腹の張り止めを点滴しながら36週までの1ヶ月半、病院で過ごしました。とにかく絶対安静だったのでつらかったですが、赤ちゃんを元気に産んであげるための、最後のがんばりだと自分に言い聞かせ、何とか乗り切りました。主人や実母、親しい友人が何度もお見舞いに来てくれたり、主人と赤ちゃんグッズのカタログを見て注文してもらったりして、少しでも気持ちを前向きにできるよう、がんばりました。
36週目に入る日の朝、赤ちゃんが充分成長したということで張り止めの点滴を外しました。いつ生まれてもいいということでしたが、陣痛より先に子宮口が開いてしまうのではないかとどきどきしていました。次の日の朝、陣痛が始まり子宮頚管の抜糸をしました。すぐに子宮口が全開になり、分娩室へ移動し、1時間くらいで2365gの女の子が無事生まれました。流産を経験しているだけに、うれしさはひとしおでした。子宮頚管無力症で、2度も流産をしたけれど、高齢出産の年齢になって臨んだ出産で、ようやく元気な赤ちゃんが私のところに来てくれて、本当に良かったです。
35歳以上で初産の場合には、一般的にいうと「高齢出産」と呼ばれます。35歳以上の出産でも、2回目以降の出産に関しては「高齢出産」とは呼ばれないことをご存知ですか?初めての出産と2回目以降の出産では、産道の柔らかさや骨盤の状態などが大きく異なるという観点から、区別されるようになったそうです。高齢出産は、全体の割合からすると、まだまだ少数派です。
厚生労働省の情報によると、2005年における35歳以上の初産は全体の約5%という数値が出ているからです。しかし、高齢出産は増える傾向にあります。その理由の一つに、医療の進歩のお陰で年齢の高い女性が安全に出産することができるようになった点が挙げられます。また、女性の社会進出が進んだため世の中では晩婚化がすすでいます。このような事柄も社会的な背景として考えられます。
高齢出産にはさまざまなリスクが伴うと巷では言われています。例えば、難産になりやすいとか、流産しやすい、ダウン症候群などの染色体異常が起こる確率が高くなったり、妊娠高血圧症候群になりやすい、というような点です。確かに、統計上の数値が示すこれらの確率の年齢による変化は、無視することはできません。しかし、これらのリスクは、数ある妊娠・出産のリスクの中の、一部に過ぎないのです。また、35歳を境に劇的に変化が訪れるわけではありません。35歳以上の妊婦さんが必ずこれらのリスクに見舞われるということではありません。