妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病に注意

高齢出産の妊婦さんに注意してほしい症状の一つに、妊娠高血圧症候群があります(以前は妊娠中毒症と呼ばれていました)。妊娠によって体にかかる負荷に対し、体が対応しきれない状態になることによって引き起こされます。具体的な症状としては、高血圧とタンパク尿です。タンパク尿のみで高血圧が伴わない場合は、妊娠高血圧症候群とは診断されません。お腹の赤ちゃんが大きく育つほどに、ママの血管や腎臓などにかかる負荷も大きくなってくるため、妊娠後期に発症しやすくなります。

 

高齢出産の妊婦さんは妊娠高血圧症候群になりやすいと言われています。高齢での妊娠は体への負荷が大きすぎると考えられているためですが、高齢出産であっても妊娠高血圧症候群になるかどうかは、個人差が大きいものです。高齢出産の人より、もともと高血圧や糖尿病の人やカロリーや塩分の多い食事を続けている人の方が、この病気にかかる危険性は高いと言えます。食事の工夫や十分な休養を心がけることで、高齢出産であっても妊娠高血圧症候群にかかるリスクを低くすることができます。

 

妊娠糖尿病は、妊娠して初めて発症した(または認識された)糖尿病のことを言います。糖尿病は遺伝的な要素も多いですが、年齢が高くなるにつれ発症しやすくなる病気ですので、高齢出産の場合は血糖値のチェックをしておくことをお勧めします。妊娠糖尿病は、妊娠高血圧症候群や流産・早産、また、胎児奇形や胎児死亡、新生児の呼吸障害などを発症しやすくします。このため、特に胎児の器官形成期である妊娠12週未満のうちに検査・発見をして、治療を進めることが大切です。食事療法で目標血糖値を保つことで、治療が進められます。

 

高齢出産の場合、妊娠糖尿病に対して、もう一つ注意しなければならないことがあります。妊娠糖尿病は、出産後正常に戻ることが多いのですが、40代や50代で再発することがあるという点です。高齢で出産した場合、再発するまでの期間が短くなるため、子育て真っ最中の時期に糖尿病が再発してしまった、というケースが心配されます。こうしたことがない様に、出産後の体の回復と、健康管理に十分に気をつける必要があります。