高齢出産の育児

高齢出産の育児

高齢出産で赤ちゃんを産んだママが陥りやすいのが、育児完璧主義です。高齢でできた大事な赤ちゃんだから何もかも完璧にやってあげたい、と思う気持ちが強いようです。しかし、退院後は育児に加えて家事もこなさなければならず、働くママならさらに仕事にも取り組まなくてはなりません。全部完璧にこなそうとしたら、体がいくつあっても時間がいくらあっても足りません。育児は他の人に協力してもらいながら、家事は手抜きできるところはどんどん手抜き、くらいの気持ちで過ごしましょう。

 

退院後のママ達が大変だったことといえば、赤ちゃんの寝かしつけ、夜中の授乳、赤ちゃんが泣き止まないこと、自分が精神的に不安定だったこと、体力の回復が遅くとにかく疲れていたこと、などが挙げられます。でも、高齢出産のママたちの大きな強みは、こうした事態に対して冷静に対処することができるという点です。もちろん、退院直後は生活のペースがつかめず、いろいろと戸惑うことが多いでしょう。自分には豊富な人生経験があり、さまざまな戸惑いを積極的に解決できる力を持っていると、自信を持って毎日を過ごすことが大切です。

 

退院後は、無理をしていないつもりでも、知らず知らずのうちに体に負荷が溜まっているものです。授乳や沐浴などはかなり手足・腰を使いますので、腱鞘炎やぎっくり腰になるママが少なくありません。長時間同じ姿勢をとらない、手首を酷使しない、中腰の体勢を続けない、重いものを持ち上げるときはひざをついて、というような日常生活の中の注意点をもう1度よく確認しておきましょう。

 

退院後の生活は、それまでとはやはり違います。いくらママになったからといって、24時間赤ちゃんにべったりの生活ではストレスが溜まります。週末にパパに赤ちゃんを見てもらって外出したり、電話で友達とおしゃべりしたり、上手にストレス解消してください。また、育児に関する悩みなら市の育児相談などを利用することをお勧めします。助産師や保健指導員などが対応してくれますので、役に立つアドバイスをもらえることも多いものです。公共の機関も上手に利用して、できるだけ「楽して育児」「楽しい育児」=「ラク育」を心がけましょう。

仕事を持つママなら、出産後仕事を続けるかどうか考える人も多いことでしょう。高齢出産の場合だと、赤ちゃんとの時間を大事にしたい、長年仕事をしてきて貯蓄も大分できたので辞めてもよさそう、などという理由で出産を機に退職する人も少なくありません。しかし、せっかく築き上げてきたキャリアを捨てるのはいや、辞めた場合と続けた場合との生涯賃金の差が大きい、仕事が好きなので辞めたくない、などの理由で辞めないことを選択する人ももちろんいます。教育費の負担はこの先約20年続くことや、今後の景気の見通しなどを考慮に入れて、判断する必要があります。

 

働くママの一番の課題は、子供の預け先です。保育園に預けるのが一般的ですが、定員オーバーで受け入れてもらえないという問題も多く報じられています。保育園には国の基準に基づいて設置されている認可保育園(助成あり)と、認可を受けていない認可外保育園(助成なし)があります。他に、認可外でも一定基準を満たしており自治体から助成を受けている認証保育園、厚生労働省の事業で国の助成を受けている駅型保育園などがあります。どの保育園が良いかは、自分の働き方や職場などの条件によって違ってきます。また、その保育園の様子を見に行き、納得できる保育かどうかを確認の上、決めるようにする必要があります。

 

認可保育園は年度替わりの4月で入園するのが一般的です。そのため、前年の12月ごろから申し込み受け付けをする自治体が多いようです。認可保育園は助成があるため料金が安く、認可されているということから安心感も高いので、人気があります。そのため希望しても入園できないケースもあります。どうしても入れないときは認可外保育園や認証保育園を検討してみましょう。また保育園不足の対策として、自治体ではファミリーサポートや家庭保育園などに取り組んでいます。こうした自治体の制度を利用するのも一つの方法です。市の福祉課などに相談してみてください。

 

仕事と育児の両立は、いろいろと大変なことがあるのは事実です。保育園に入ってからもしばらくは、子供が体調を崩すことはよくあります。大事な会議の日に限って熱を出す、などというのはよく聞く話です。ご主人が仕事を休めればいいですが、いつも休んでもらうわけにもいかないでしょう。そうした時の対処法もよく考えておく必要があります。また、仕事をすることで親子の時間は限られますから、一緒にいられる時間はできるだけスキンシップを図るなど、子供と楽しい時間を過ごす工夫をぜひしていただきたいと思います。

高齢出産のママをとりまく環境について、考えてみたいと思います。ママの年齢が30代後半から40代である場合、ご両親も高齢であるはずです。育児のサポートをお願いしたくてもできない状況ですね。同年代のママ仲間も少ないと考えられます。一方、パートナーであるご主人も、やはり30代後半から40代であることが多いでしょう。働き盛りの年代ですが、だからといって家庭を顧みないのではママは慣れない育児に孤軍奮闘するしかありません。具体的に育児や家事の手伝いをしてもらえなくても、話を聞いてもらうだけでも孤独感が癒されるものです。ご主人の協力と理解は、ママにとって不可欠と理解しましょう。

 

パパの育児参加で最も多いのは、やはり沐浴です。他にはミルクを飲ませる、一緒に遊んであげる、寝かしつけ、オムツ替えなどをしてくれることが多いようです。また、休日に赤ちゃんを引きうけてママを育児から解放してあげる、という人も多くいました。育児に取り組むことで父親としての実感がより沸いてきます。育児には仕事とはまた違った醍醐味があることをアピールして、できる範囲でご主人にもぜひ育児に参加してもらってください。

 

赤ちゃんのお世話は無理だけど家事の手伝いならする、というパパもいらっしゃることでしょう。こういうパパは、赤ちゃんが大きくなっていろいろな反応を返してくれたり会話が成立したりするようになると、結構楽しんで子供と触れ合うようになるものです。生まれたての赤ちゃんを大切に思うからこそ、慎重に接したいのです。まだ緊張しているのかもしれませんね。最初から育児参加を強要せず、家事の手伝いだけでもうれしいという気持ちを表すことによって、パパもリラックスして赤ちゃんに接するようになってくれると思います。

 

ご主人に育児を手伝ってもらう場合、気をつけていただきたいことがあります。それは、自分のやり方を押し付けないということです。ご主人にはご主人なりの、育児に対する考えや理想があるものです。それを一方的に否定されてはご主人も不愉快です。産後の不安定な気持ちもあると思いますが、ある程度は大らかに構えてご主人の育児を見守ってあげてください。「これはどうするの」とご主人の方から聞かれた時は詳しく説明してあげて、ママのやり方を理解してもらいましょう。

赤ちゃんが大きくなって大学を出るまでに22年間かかるとします。これはつまり、教育費の負担が今後22年間続くということを意味します。赤ちゃんのうちはせいぜいオムツ代とミルク代くらいで済みますが、幼稚園に入る頃から徐々に習い事などの費用が発生するようになります。小学校や中学校から私立に、と考える人は、さらに大きな教育費を負担することになりますので、教育費の資金計画を立てることは大切です。

 

資金計画で注意してほしいことは、高齢出産であるがゆえに子供がまだ学生のうちに、親が定年を迎えることがあるということです。定年で収入がなくなったから授業料を払えない、では困りますね。できるだけ前倒しで、教育に充分な資金を準備しておく必要があります。生活するのに十分な収入があり、なおかつ子供の教育のための貯蓄がすでにできている場合は安心ですが、そうでない場合はできるだけ早く貯蓄を始めましょう。

 

人生における最も大きな支出に、マイホーム、教育、老後、の3つが挙げられます。それぞれにしっかりとした資金を用意することが必要ですが、きちんと計画しないと後からツケが回ってくることになります。マイホームは退職金を当てにしてローンを組むのは危険です。できるだけ定年前までに完済できるローンを組みましょう。また、教育費がかさみ老後の資金が貯められないままに定年を迎えるようなことのないように、注意してください。

 

特に高齢出産の場合は、親の介護と子供の大学進学が重なるというようなことも起こりがちです。定年前数年の間に教育費のピークが来て、さらに親の介護にも出費がかさむというような状況では、自分達の老後の資金どころではありません。自分達が受け取れる年金の額を試算した上で、老後のためにどれくらいの資金を用意する必要があるかを割り出しましょう。その上で、老後資金を貯めるためにはどうすべきかを、子供の教育計画と合わせてよく話し合いましょう。

子育て中のママは、20代から30代が中心です。高齢出産のママとは少し世代が異なりますね。始めのうちは赤ちゃんはほとんどを家の中ですごしますから、それほど気にならないかもしれませんが、6ヶ月を過ぎる頃からだんだんと外へ出て遊ぶことを楽しむようになってきます。赤ちゃんのためと思って公園などに出かけると若いママの集団がいて、どう接して良いか分からなかったという経験をお持ちの方も多いでしょう。

 

若いママと接するなかで、どういうことに違和感を感じるものなのでしょうか。おしゃべりのとき私にだけ敬語を使う、体力の差が歴然、話す内容が子供っぽい、なぜ高齢出産したのかを根掘り葉掘り聞かれた、ファッションセンスが違う、などが挙げられます。こうしたことで疎外感を感じ、若いママに苦手意識を募らせてしまうのですね。気持ちは分りますが、20代や30代のママも、自分より年上のママとの接し方に戸惑っているものです。年上だからと構えないで、気さくに話しかけてみてください。新米ママ同士、若いママ達とも通じる気持ちがあるものです。

 

赤ちゃんや小さい子を遊ばせる場所は、公園だけではありません。地域の児童館や子育て支援センターなどでは、常駐の職員がいろいろな遊びを教えてくれたり、育児の相談にのってくれたりします。母と子のためのさまざまなイベントを開催したりしていますので、積極的に利用しましょう。こうした場所では育児サークルなどの情報も得られます。自分と近い年齢のママさんとも会えるかもしれませんし、児童館などで何回か顔を合わせるうちに若いママとも自然に仲良くなれたりしますよ。

 

最初は戸惑いや疎外感を感じるかもしれませんが、高齢出産のママには若いママにはない豊富な人生経験があります。親しくなるうちに周りから頼られて、相談役になっているママもいます。評判のよい小児科の情報から育児用品の安売り情報まで、ママ友達の口コミ情報はとても役に立つものです。自ら心の垣根を作らずに、積極的に話しかけて友達になることをお勧めします。無理に相手に合わせるのではなく、自分なりのペースで上手に付き合うようにしましょう。